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2008年3月13日(木) ![]()
| 人工職人さんの一日の仕事量を『人工(にんく)』という単位で呼びます。たとえば、このベランダを造るのに大工さんは何人工で出来るだろうか?とか、和室の塗壁は左官さん5人工くらいだろう、とかです。 これはまた、賃金の単位でもあります。大工さんの一人工は、地方によってばらばらですが、「日経ホームビルダー」(2007年2月号)によると、最も高かったのは「東京」で1万9500円。最も安かったのは宮崎、鹿児島で1万4300円。全国平均は約1万7100円とのこと。 この賃金体系でいくと、月曜〜土曜まで週6日働いて1ヶ月で約25日、年収429万円〜585万円程度です。40代サラリーマンの平均年収が589万円(2005年調べ)ですから、週6日働く大工さんたちは少しつらいですね。 一人親方の大工さんたちに比べて、設備工事などの比較的大きな会社の場合、出してくる見積書には、職人さんの労務費として1人工3万円〜4万円として計上されています。大工さんたちの倍程度です。 考えてみると、会社に属している職人さんたちは給料制なので、単純に給料以上の働きをしなければならない。当たり前といえば当たり前です。 最近のパワービルダー(年間1000棟以上もの施工販売を手がけるような住宅会社)の躍進は、下請けに対する強引な工事費の値下げによるところが大きいと感じていました。 いきなり普通の人工の半額程度まで下げられて、良い仕事が出来るものなのか?と疑問に思いますが、工程の単純化や経費の削減を徹底すれば出来るだろう、という考え方自体は方向性を間違えていないように思えます。 オープンシステムは、中間を排除することで、構造を単純化します。自然と建築費も透明でスリムになるだろうという発想です。このすばらしい発想を実践していくためには、私たち設計事務所も含め、関わる専門工事会社自身もスリム化していかなければならないのでしょう。 | 職人の値 (その他の体験ブログ) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |