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2010年2月5日(金) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | 階段手摺螺旋階段を大工さんに木で造ってもらいました。スチールのシャープな印象とはまた違って、温かみがあって柔らかな仕上がりです。コスト的にも大工さんに無理してもらったせいもあってスチールに比べると大幅にコストダウンできたと思います。 最終的に問題になったのは、手摺です。建材店にRの手摺を探してもらったのですが、既製品では見つからず、寸法に合わせて特注で造ることになるとのこと。金額もかなりするようです。 困っていると大工さんから良いアイデアをもらいました。薄い板をRに合わせて何枚も重ね貼りして手製の集成材を造るというものでした。 早速、やってみようということになりました。R壁に1枚貼っては接着剤を付け5枚重ね合わせて木片で壁に固定します。この状態で一晩ねかせます。 最初の試作品は、使った板が乾燥しきれてなく、接着材がところどころ付かなくてうまくいきませんでした。『やっぱり、鴨居なんかに使う乾燥材でなければうまくいかんか』との大工さんの見解。 そこで第二号は鴨居を引き割った造作材で造られました。今度は剥がれも無くきれいなRの板ができました。小口も5層の集成材になっています。 カンナがかけられきれいに仕上げられた大工さん手製の集成材が階段に取り付けられました。当然木製の階段にフィットします。すばらしい出来栄えに感心しきりです。 大工さんたちは、『今の規格住宅は間柱の長さまで工場でカットされていて、腕の奮い場が無い』と言われます。それに比べるとオープンシステムの現場は、手間はかかるけど自由度があって工夫ができておもしろいのだそうです。 今回の手摺にしても、何棟も建ててきた大工さんたちにとって、出来ないことはあまり無いのです。もっと大工さんたちの腕の奮い場が増えないとせっかくの職能がもったいないと思います。 | 職人の値 (その他の体験ブログ) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |